どのくらいの費用がかかる?
ここでは東京周辺エリアの人間ドックの、各コース別費用をまとめて紹介しています。
知っておきたい人間ドックの料金相場
人間ドックには、体全体の検査を1度に行う一日ドックと、1泊2日で行う二日ドック、脳や肺に特化した「脳ドック」「肺ドック」などがあります。ここでは、日本人間ドック健診協会が2013年度に実施した価格調査を基に、関東エリアの人間ドックの費用相場を見てみましょう。
コースごとに見る人間ドックの費用相場(関東の最高値~最安値)
コース | 平均費用相場 |
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一日ドック | 36,750円~65,100円 |
二日ドック | 55,650円~99,750円 |
脳ドック | 30,000円~73,500円 |
肺ドック | 9,450円~66,150円 |
参照元:日本人間ドック健診協会「人間ドックの価格調査」2013年度[pdf]
高いと見るか安いと見るかはオプション次第
一般的には、上記のような基本コースの料金が安く設定されていますが、この検査だけでは健康診断にX線撮影や超音波健診を加えた程度のものが多く、がんや心筋梗塞、脳梗塞など重大な病気の予兆を発見するのは難しいとされています。
それらの病気を発見するためには、基本の検査にオプションで用意されている検査を付け加えることが必要なのですが、全ての検査をオプションで追加すると、必然的に上記の費用よりも高い金額になるでしょう。
検査項目と料金の対比
人間ドックを選ぶ時には、見かけの費用だけでなく検査項目と費用の対比を行うことが大切。いくら安くても重大な病気が発見できないのでは、人間ドックを受診する意味がありません。
とはいえ、料金が高ければ精密な検査を行ってくれるだろうと考えることも間違いです。人間ドックは自由診療なので、検査項目や料金は医療施設が独自に決めることができます。同じ検査内容でも高い料金に設定することが可能なので、検査項目を比較した上で費用が妥当かを考慮することが必要なのです。
全身ドックの場合は1日で検査が完了する日帰りドックと、2日にわたって検査を行う1泊2日ドック(宿泊ドック)があります。医療機関にもよりますが、2日目の検査は3時間程度しか行わないところがほとんど。
また、宿泊料金がコース費用に含まれている場合、別途宿泊料金が発生する場合、そもそも宿泊の手配をしていない医療施設などがあり、その内容によって妥当な金額は変わってきます。1泊2日ドックの場合は事前に充分な確認を行うことが必要です。
疾病が見付かった場合は医療費控除が可能
人間ドックは疾病の治療を目的として行われるものではないため、通常は人間ドックの費用を医療費控除の対象にすることができません。ですが、検査によって重大な疾病が発見されて、引き続きその疾病の治療を行うことになった場合は、人間ドックの検査を治療に先だって行われた診察と同様に見なすことで医療費控除の対象に含めることが可能です。
国税庁による所得税基本通達では、人間ドックの費用について次のように規定しています。
引用元:国税庁公式HP「法第72条《雑損控除》関係|(健康診断及び美容整形手術のための費用)」
知っておきたい人間ドックの全国料金相場
日本人間ドック健診協会が2013年度に実施した価格調査を基に、人間ドックの費用相場(最低値~最高値)を地域別に見てみましょう。
1日ドックの料金相場
北海道・東北 | 31,500円~45,150円 |
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関東 | 36,750円~65,100円 |
中部・北陸 | 28,350円~45,150円 |
近畿 | 36,750円~50,400円 |
中国・四国 | 36,435円~40,950円 |
九州・沖縄 | 31,500円~44,100円 |
参照元:日本人間ドック健診協会「人間ドックの価格調査」2013年度[pdf]
関東や近畿などの人口密集エリアは、他のエリアに比べ、やや料金が高い傾向があるようです。関東の最高値と九州・沖縄の最高値では、20,000円以上もの開きがあります。
2日ドックの料金相場
北海道・東北 | 56,000円~90,000円 |
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関東 | 55,650円~99,750円 |
中部・北陸 | 60,900円~73,500円 |
近畿 | 61,950円~75,600円 |
中国・四国 | 63,000円~66,255円 |
九州・沖縄 | 36,750円~64,365円 |
参照元:日本人間ドック健診協会「人間ドックの価格調査」2013年度[pdf]
2日ドックについても、1日ドックと同様に関東・近畿圏の料金が高めです。関東の最高値と九州・沖縄の最高値では、30,000円以上の開きがあります。
1日ドックと2日ドックの違い
1日ドックとは、文字通り、1日で終わる人間ドックのこと。1日とは言っても、一般に終日かかるわけではありません。通常は、食事をはさまない程度の時間(3~4時間程度)で終わります。ただし、脳ドックなども含めれば、昼食をはさんで6時間程度の時間を要することもあります。前者を「半日ドック」として区別しているクリニックもあるようです。
それに対して2日ドックとは、1泊2日の時間を要する人間ドックのこと。1日目の検査は夕方に終わり、2日目の検査は午前中に終わる、というパターンが多いようです。
1泊2日の検査なのでホテル代、または入院費なども別途で必要。クリニックの中には、宿泊代込みで料金を表示している例も少なくありません。2日目の昼食をサービスで提供しているクリニックもあります。
なお、1日ドックと2日ドックの検査項目はクリニックにより異なりますが、多くの場合、「ブドウ糖負荷試験」が行われるかどうかが大きな違いとなっています。
参照元:日本人間ドック健診協会 人間ドックの価格調査[pdf]
少しでも費用を抑えて充実した検査を受診したい方に
年に1回程度しか受けない人間ドックとは言え、どの医療機関でも、その費用は高額です。少しでも費用を抑えて人間ドックを受けるためには、以下の3点に注目してクリニック選びをしましょう。
必要な検査項目が含まれているコースを選ぶ
少しでも費用を抑えて受けたい人間ドックですが、費用を重視するあまり、必要な検査項目を割愛してしまっては本末転倒です。人間ドックを受ける目的に立ち返り、かならず検査項目の詳細を確認しておくようにしてください。まずはクリニックごとに、必要な検査項目が含まれているコースをピックアップすることから始めましょう。
各コースの料金をクリニックごとに比較する
各クリニック、必要な検査項目が含まれているコースをピックアップしたら、次にそれぞれのコースの料金を比較します。比較した結果でもっとも料金の安いクリニックを選ぶと良いでしょう。同じ検査項目でも、最安値のクリニックと最高値のクリニックを比較すると、費用が倍くらいになることがあります。
割引制度などを活用する
クリニックによっては、人間ドックに割引制度を設けているところがあります。具体的には「リピーター割引」や「夫婦割引」などです。また、PET検査などのオプションを加えることで割引が適用されるクリニックもあります。各クリニックの公式HPをくまなくチェックし、割引制度の有無を確認しておきましょう。