人間ドックの問診票の書き方
問診記入時に注意するポイント
問診票を書く際に注意したいポイントは、以下の4つです。
- 既往歴
- 飲酒量
- 輸血
- 検診履歴
それぞれの特徴や注意すべきポイントについて、1つずつ確認していきましょう。
既往歴
既往歴とは、これまでに罹患したことのある疾患や手術歴のことです。疾患や手術歴以外にも、アレルギー歴や妊娠出産歴、予防接種歴などを受診者の基本情報として把握します。また、現在治療中の疾患を記入する欄も設けられているでしょう。
飲酒量
飲酒量とは、その名の通り1日あたりの飲酒量を記載する項目。記入は1合からですが、たまにしか飲まない人も記入が必要です。
輸血
これまでに輸血処置を受けたことがあるかをチェックする項目です。自己血や献血はこれに含まれないため注意しましょう。
検診履歴
今までに検診を受けた経験があるかを問われる項目ですが、文章が分かりにくく記入ミスが多く見られる部分でもあります。
現病歴・既往歴が重要な理由
現病歴・既往歴は、きちんと記入されていないと誤った診断結果を招く原因になります。もしも異常が見つかった場合、医師は問診票に書かれている現病歴から治療中の疾患を確認し、治療の継続が必要かを判断。しかし、問診票に現病歴が書かれていないと、異常が発見された時点で再検査や要精密検査になってしまいます。
また、家族の既往歴の記入も非常に重要です。こちらは受診者の隠れた疾患を探る手掛かりになります。特に糖尿病や腎臓病、心筋梗塞や脳梗塞の家族がいる場合は、忘れずに記入しましょう。
酒量申告はお酒の量と種類、頻度を正確に記入
問診票に記載する飲酒量については、生活習慣病のリスクを判断するのに欠かせない項目です。病気の早期発見・早期治療を実現するのに重要な情報となるため、正確に記載する必要があります。
特に1日あたりに飲むお酒の量や種類、頻度はなるべく正確に記入してください。もちろん、異常が見つかった際に、飲酒を辞める・控えるなどの指導があるでしょう。これが嫌だからといって正しい情報を記入しないのは、病気の悪化につながるので要注意です。
飲む頻度・回数が少ない場合
人間ドックを受ける人の中には、お酒をたまにしか飲まない人もいるでしょう。その場合は、問診票の飲酒量の欄に「機会飲酒」と書いてください。これを記入しておけば、「日常的な飲酒はないものの、時々飲む」という状況を伝えられます。正確な診断のためにも、「1回あたりに飲むお酒の量」と「1か月あたりに何回くらい飲酒の機会があるのか」も一緒に記入しましょう。
アルコール量の換算方法
問診票のアルコール量を書く欄では、お酒の中に入っている「純アルコール量」の記載が必要になります。計算式は「アルコール量(%)」×「飲酒量(ml)」×アルコール比重0.8です。
純アルコール量は、受診者の書いた酒量から医師が計算。なお、厚生労働省はお酒の適量を「1日平均20g程度の純アルコール量」としています。具体的に、ビールの場合は中瓶1本500ml、清酒の場合は1合180ml、ワインの場合は1杯120mlが適量とされているでしょう。