オプションプラン・費用割引
オプションプランや費用割引によって差別化を図っている人間ドックもあります。ここでは特徴的なオプションプランや割引プランを紹介します。
サービスで差別化を図る人間ドックが増えている
クリニックによっては、人間ドックの差別化を図るために、様々なオプションや割引サービスを実施しています。人間ドックも多様化の時代を迎えているので「職場や自宅から近い」だけでなく、ニーズに合わせて選ぶのが良いでしょう。
オプション検査とは
人間ドックのオプション検査とは、コースに有料で付けられる検査項目です。一部のクリニックではオプション検査のみを受けることもできますが、ほとんどのクリニックではコースへの追加が原則となります。
ではなぜオプション検査が必要なのでしょうか?基本的なコースは必要最低限の検査項目で構成されています。しかし受検する人の年齢や性別、生活環境などによってかかりやすい疾病は異なるもの。そこでオプション検査を利用することで、自分に必要な検査項目を受けることができるのです。
なお、人間ドック学会では、基本的な検査項目のほかオプション検査として下記の検査項目を挙げています。
- 上部消化管内視鏡
- 乳房診察+マンモグラフィ
- 乳房診察+乳腺超音波
- 婦人科診察+子宮頚部細胞診
- PSA検査
- HCV抗体検査
たとえば女性には乳がんを調べられる乳房診察やマンモグラフィ、男性には前立腺がんなどを調べられるPSA検査などがあるでしょう。
参照元:【PDF】日本人間ドック学会「2022年度基本検査項目」
オプション検査のメリット
オプション検査のメリットは、自分に必要な検査項目を必要な分だけ受けられることです。オプション検査は検査項目ごとに追加料金が設定されていますので、基本的なコースに希望の検査項目を追加すればOK。ムダのない自分だけの検査プランを作成できます。
たとえば「標準的な検査のほかに、脳の検査もしておきたい…」という場合、頭部CTなどのオプション検査を追加すると良いでしょう。
オプション検査の選び方
オプション検査は自分が受けたい検査を追加するものですが、「年齢」や「性別」、「家族歴」「生活環境」「既往歴」などを参考に追加項目を選ぶと良いでしょう。
たとえば喫煙歴のある方なら肺機能や動脈硬化について調べられる検査がおすすめ。また、遺伝的に心配な病気がある場合にはその部位に特化した検査項目を追加すると良いでしょう。どの検査を追加すればよいかわからない場合はクリニックに直接相談するのもおすすめです。
個性的なオプションプランを紹介
その他、医療機関毎に設けられている人間ドック関連のオプション例を見ていきましょう。
無料オプション
基本プランに含まれる検査項目によって、検査費用の総額に開きが出てきます。CTなどの画像検査を有料オプションにしているクリニックも多いのですが、CTスキャンやピロリ菌検査を無料オプションにしているところもあります。
土日受付の追加オプション
ほとんどの社会人は平日の受診はなかなか難しいのが現状です。そんな人たちのニーズに合わせ土日でも受けられるよう設定している医院が増えてきました。
がんに特化した検査オプション
主要ながんに特化した検査を行います。
がんドック…各種腫瘍マーカーなど(医院によって異なります)
肥満に悩む人を目的にした追加オプション
肥満による健康障害は非常に深刻ですがなかなかダイエットに成功しないという人のために作られているダイエットドックを設定している医院があります。
※ダイエットドック…カウンセリング、血管年齢測定、CTでの皮下および腹腔内脂肪測定、食事指導
タバコをやめられない人のための追加オプション
タバコの害は承知しているがやめられない、という人のためのタバコドックを用意しているクリニックも増えています。
※タバコドック…カウンセリング、胸部CT(肺がんチェック)、肺機能検査
オプションとして利用できる検査(例)
- 胸部CT
コンピュータを用いたデータ処理と画像再構成によって断層写真を得る検査です。胸部の輪切り写真が得られるため、肺がんなどの小さな病変でも見つけやすいのがメリット。腫瘍性の病変などはレントゲン写真では確認しにくいため、肺や心臓疾患に不安のある方におすすめの検査です。 - 内臓脂肪測定CT検査
おへその位置で腹部CT画像を得る検査です。内臓脂肪や皮下脂肪を測定します。腹囲が85cm以上ある男性、90cm以上ある女性におすすめの検査。血液検査で血糖や中性脂肪の数値が高い方にもおすすめです。 - 動脈硬化検査(血圧脈波検査)
動脈の硬さやつまりについて調べる検査です。動脈硬化が進むと狭心症や脳出血、心筋梗塞、脳梗塞などを発症する可能性があるため、高血圧や高血糖、脂質異常症、肥満、喫煙、運動不足の方などにおすすめ。手足の冷感やしびれ感のある方も受けてみることをおすすめします。 - 腫瘍マーカー
がんの種類によって特徴的につくられるタンパク質などの物質を腫瘍マーカーと呼び、がん細胞やがん細胞に反応した細胞からつくられます。腫瘍マーカー検査では血液や尿などの成分を測定し、値を測定します。ただし腫瘍マーカー検査だけではがんの有無やがんの場所はわかりません。 - 胃カメラ
基本的なコースでは胃の検査をX線で行っていますが、可能であれば胃部内視鏡検査を受けることをおすすめします。胃のがんはびらんと見分けがつきにくい・表面が平坦で見つけにくいという場合も多く、より精度の高い検査を行うためには内視鏡が適しています。クリニックによっては経鼻内視鏡や静脈麻酔下での検査にも対応しているため、胃カメラが苦手な方は苦痛に配慮した検査を行っているクリニックを選びましょう。 - 大腸カメラ
下部消化管内視鏡検査とも呼ばれています。直腸から盲腸までの大腸粘膜を観察し、粘膜病変などがないか検査します。静脈麻酔などの麻酔を使って検査を行えば、痛みはほとんどないといわれています。なお、検査中にポリープなどが見つかった場合には、その場で処置することも可能です。 - 脳検査(MRI・MRA)
MRI検査は体に電磁波をあて、頭の内部をさまざまな方向から画像にする検査です。CT検査では見つけられないような細かな異常も確認できます。また、MRA検査では電磁波を用いて血流の信号だけを処理します。そのため脳血管を立体画像として得ることが可能です。 - 喀痰細胞診検査
肺の根元にできる中心型肺がんなどは胸部X線検査では見つけにくいといいます。そのため、喀痰細胞診検査で痰の検査を受けるのがおすすめ。50歳以上の喫煙指数600以上の方にとくにおすすめです。なお、喫煙指数は1日の喫煙本数×喫煙年数で求められます。 - 頸動脈エコー検査
頸動脈は脳に血液を送るための重要な血管です。高血圧や脂質異常、高血糖、肥満などの症状のある方、喫煙する方におすすめ。頸動脈の動脈硬化について調べることができます。 - 骨密度検査
骨の強さを調べる検査です。骨密度の低下は女性ホルモンの減少や加齢、生活習慣病などが原因となるため、閉経前後の女性や偏食気味の方、痩せ気味の方、血縁者に骨粗しょう症の人がいる方などにおすすめです。
人間ドックの割引制度(例)
人間ドックの受診にはなかなか一歩が踏み出せない人もいます。そこでより多くの人に人間ドックを受診してもらうためにさまざまな割引制度を導入している医院もあります。
ペア割引
夫婦や恋人同士、友達同士など2人ペアで受診すると割引になる制度
グループ割引
3名以上なら割引率が高くなる制度
60歳以上割引
満60歳以上の人を対象にした割引制度
紹介割引
家族や友だちなどが紹介で受診した場合に適用される割引
外国籍または海外在留邦人割引
申告すれば費用の割引が受けられます。
ここに挙げた以外にも、リピーター割引や会員制度を使った割引サービスを導入している医療機関がたくさんあります。このサイトでも、オプションの充実したクリニックを紹介しているので、参考にしてください。
オプションの充実した人間ドックを探したい人へ
東京都内で、土日も人間ドックを受診できるクリニックを調査!
東京都内で、土日に受診でき、検査が半日以内で受けられるクリニック全4院を対象に、
- 検査時間
- 当日中に検査結果がわかるか(医師から結果をもとにした健康指導が受けられるか)
- 身体的負担の少ない、経鼻の胃カメラが受けられるか
を調査しました。
おすすめクリニック4選
- 東京人間ドッククリニック
(コース:胃カメラ・胸部CT付き人間ドック) -
- 検査時間
- 約80分
- 検査結果
- 当日
(検査結果説明:あり)
- 経鼻
- 〇
- 健診会東京メディカルクリニック
(コース:胸腹部) -
- 検査時間
- 2~3時間
- 検査結果
- 2~4週間後(検査結果説明:別日、要予約)
- 経鼻
- 〇
- MYメディカルクリニック
(コース:半日人間ドック) -
- 検査時間
- 2~3時間
- 検査結果
- 約1か月後(検査結果説明:別日、要予約)
- 経鼻
- 〇
- 東京ミッドタウンクリニック
(コース:人間ドック) -
- 検査時間
- 2~3時間
- 検査結果
- 約1か月後
- 経鼻
- 〇