喫煙者が人間ドックで受けるべき検査
喫煙者に起きる健康リスクとは
タバコが身体に悪影響を及ぼすことは、一般的な認識として広く知られてきていますが、どんな健康被害があるのかを理解している人は多くありません。肺がんによる健康被害については、多くの人が理解していることだと思いますが、そのほかにもさまざまな病気の原因になり得ます。
そこで、喫煙によりかかりやすい病気を挙げてみました。
肺がん、食道がん、胃がん、肝臓がん、すい臓がん、膀胱がん、子宮頸がん、肺気腫、気管支喘息、気胸、高血圧、動脈硬化による心筋梗塞や脳梗塞、胃潰瘍など…が主な疾患ですが、タバコは肺や呼吸器の機能を低下させることから、呼吸器障害をはじめとする様々な病気にかかる可能性があります。
また、妊娠・出産および胎児への悪影響を及ぼすこともあるので、自分以外の人生をも狂わせてしまう可能性があります。
喫煙者が人間ドックで引っかかりやすい項目
喫煙者が人間ドックで受けるべき検査とはどのようなものでしょうか。一般的に、喫煙者が人間ドックで引っ掛かりやすい項目は「血圧」「血糖値」「血清脂質」の3つといわれています。なので、少なくともこの3つは検査しておくと良いでしょう。「血圧」「血糖値」「血清脂質」の値が正常でないと、それぞれどんなリスクがあるのかも含めてみていきます。
血圧
タバコの煙に含まれるニコチンが体内に入り込むと、カテコールアミンという身体を活発にさせる物質が血液中に増えます。カテコールアミンが増えると、血圧が上昇。長年喫煙を続けており血圧が上昇したままだと、血管の壁に損傷を与え、動脈硬化を引き起こしてしまいます。
血糖値
カテコールアミンは、血糖値を下げるインスリンという物質の作用を低下させます。喫煙によってカテコールアミンが増えるほど、インスリンの働きが低下し血糖値が上昇。糖尿病のリスクが高くなります。また、血糖値が高い状態が続くと、動脈硬化になりやすいので、こちらも注意が必要です。
血清脂質
血清脂質とは、中性脂肪やコレステロールなど血液中の脂肪分のことを指し、身体の健康維持に重要な役割を果たしている物質です。血清脂質のバランスが崩れると、血管内にコレステロールが固まったり、血流をせき止めたりするなどの現象が起きます。タバコを吸うと中性脂肪や悪玉コレステロールの量が増加し、動脈硬化になったり血管の内側を狭くして詰まりやすくなることにつながります。
喫煙者が人間ドックで受けるべき検査
- 血液検査
- 胸部CT検査
- 心エコー(超音波検査)
- 肺検査(スパイロメーター)