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全身ドック

人間ドックのなかでも、体全体を調査する全身ドック。検査項目と発見できる病気を一覧にまとめました。1日・宿泊型の費用相場も調べています。

※2023年3月、一部更新。

全身ドックの検査項目と発見できる病名一覧

人間ドックのなかでも、体全体を調査する全身ドック。全身ドックは医療施設によって検査内容が異なり、基本的な検査項目だけのところもあれば、MRIやCTを駆使して体の隅々まで詳細な検査を行ってくれるところもあります。受診する前に医療施設に問い合わせ、どのような検査内容があるのかを確認しておくようにしましょう。

全身ドックの検査内容(例)

※施設やコースによって、受診できる検査が異なります。詳しくは各施設にお問い合わせください。

MRI全身検査(DWI法)

従来のMRI検査では一度の検査で身体の一部分しか調べることができませんでしたが、MRI全身検査(DWI法)では一度の検査でほぼ全体を調べることが可能です。水分子の動きをとらえて画像に白黒の差で表す撮影法で、がんの組織と周りの組織が白黒の差ではっきり生じるためがんを見つけるのに優れています。

造影剤は使用せず、放射線も使用しないため被ばくの心配がありません。撮影は20~30分ほどで終了し、検査後に安静待機時間を取る必要もないです。

PET-CT検査

PET-CT検査とは、がんを検査する方法のひとつ。がん細胞が正常の細胞に比べて多くのブドウ糖を取り込むという性質を利用し、検査薬を人体に投与して特殊なカメラで撮影をします。

PET-CT検査を行うことで、がん細胞の成長や増殖や転移を効率的に把握することが可能です。ただし発見しにくいがんもあり、他の検査と組み合わせることでより正確な診断ができます。

CT検査

CT検査は、X線を照射して体内を断面的に撮影し病変をチェックすることができる検査です。CT検査でチェックできるのは、脳や肺、心臓・肝臓・膵臓といった臓器や内臓脂肪など。脳の検査では、脳出血やくも膜下出血、脳梗塞、脳腫瘍などの有無が確認できます。

また、肺の検査では肺がんや肺気腫、肺のう胞、肺炎、肺結核などのチェックが、肝臓や膵臓の検査では肝臓がんや膵臓がん、胆石、尿路結石、胆のう炎、解離性大動脈瘤などのチェックが可能です。

一般検査

身長・体重・BMI・腹囲・血圧・視力・聴力・血圧脈波検査などを行います。こちらの検査は、一般的な健康診断と同じく身体の基礎情報をチェックするもの。病気によっては、血圧や視力等に異常が出る場合もあります。

血液検査

血液を採取して肝機能や腎機能、脂質、糖代謝、貧血などについて調べます。血液検査から分かることは多く、脳卒中のリスク要因となる動脈硬化や高血圧、貧血、肝臓の異常、腎臓の異常、高脂血症、糖尿病などの病気などを見つけることが可能です。

血液検査の基本検査項目の数は、健康診断では10項目ほどなのに対して人間ドックでは30項目ほど。医療施設によっては、検査を追加することができる場合もあります。

尿検査

採取した尿から、尿中のたんぱく質や尿糖を調べる検査です。血液は肝臓の中の不要物だけがろ過されて尿中に排泄されるため正常であれば血液中のたんぱくは肝臓ですべて再吸収されますが、腎機能が低下すると必要なたんぱくが腎臓からもれ出てきます。

尿タンパクが陽性なら、腎機能が低下している可能性があるということです。腎機能の低下は動脈硬化や高血圧が原因で引き起こされている場合があるため、血管の状態を把握するのに役立ちます。

見つけられる病気(一部抜粋)

  • 各種がん
  • 脳血管疾患
  • 肝炎
  • 心筋梗塞
  • 動脈瘤 など

全身ドックでは、血液、尿、各部のCTなどを通してさまざまな病気を検査します。ただ、人間ドックにどれくらいの効果があるのか、ときには10万円以上のお金をかける価値があるのか不安な人もいるでしょう。そこで、人間ドックによって実際どの程度病気が発見されているのか調べてみました。

人間ドック健診施設実態調査委員会がまとめた「平成29年度(2017年度)実態調査(※)」によると、施設会員の1706施設を対象にした調査では、1日ドックを約360万人が、2日ドック(宿泊ドック)は約13万人が受診しています。

参考:『平成29年度(2017年度)実態調査』人間ドック健診施設実態調査委員会
https://www.ningen-dock.jp/wp/wp-content/uploads/2013/09/d36e0ceb105a39e3b9a9b519b10affd1-4.pdf

このうち、もっとも身近かつ重大な病気である「がん」の症例数は男女合計で1,0478件。胃がんで言うと、約270万人が人間ドックを受診し、そのうちがんではないかとされたのが約1万9千人。精密検査等を経て、がんだと確定されたのが約2,000人でした。9.5人に一人という高い割合で胃がんが判明しています。ちなみに、他のがんでは肺がんが7%、前立腺がんが16%、乳がんが15%の発見率となっています。

もちろん、すべての病気を早期発見できるわけではありません。しかし、少なくとも一部の病気に関しては早期発見できることがわかっています。

全身ドックの費用相場

  • 25万~40万円程度(※2023年2月時点、編集チーム調べ)

全身ドックでは、さまざまな病気の検査が可能です。ただし、検査内容によって料金は大きく異なります。基本的な検査項目だけの場合はそれほど高くないかもしれません。しかし、MRIやPET検査などによる精密な検査を行えばどうしても費用は高くなります。また少額で宣伝していても、各オプションを追加することによって料金が跳ね上がる可能性があるので注意が必要です。

全身をチェックするとなると一日では終わらない場合もあり、日数によっても費用は変わるでしょう。検査内容や検査にかかる時間などをしっかり確認してから、医療施設を選択することをおすすめします。

全身ドックに使用する検査機器(例)

MRI(磁気共鳴画像)

MRIとは、強い磁石と電磁波をを利用して体内の状態を詳細な断面画像で描写する装置のこと。縦や横、斜めなどあらゆる方向から人体のさまざまな断面を撮像することができます。特に肝臓・前立腺・子宮・卵巣に関しての診断能力に優れていると言われていて、小さながんの診断も可能です。病期の特定から手術のシミュレーションまで幅広く貢献しています。

がんの他にも、頭部MRIでは脳出血、脳腫瘍、脳梗塞などの疾患が、脊椎MRIではしびれや痛みの原因となる椎間板ヘルニアや、脊椎変性疾患などを診断することが可能です。心筋梗塞や大動脈瘤などの診断でより詳しく検査を行う場合は、造影剤を用いて撮影する場合もあります。

一般的なMRIはドーナツ型で閉所が苦手な人は不安を覚えやすいですが、閉所が苦手な場合でもMRI検査を受けやすいようにオープン型のMRI装置を導入している施設もあります。上下左右に空間があるため、開放的な環境で検査を受けられるでしょう。また特有の機械音も静かで、音に対する苦痛や不安感が軽減されます。

CT(コンピューター断層撮影)

CTとは「Computed Tomograph」の略で、日本語ではコンピュータ断層撮影と言います。多数の方向から人体にX線を照射し、体から通り抜けてきたX線を検出器で読み取って得られたデータをコンピュータで計算して輪切り画像にします。断面画像を3D化することも可能です。

撮影の際は、検査台に寝た状態で筒の中に入ります。検査では検査台が動いて撮影をするため、受診者の負担は特にありません。検査部位や目的によって検査時間はさまざま。特に心臓や大動脈、気管支・肺などの胸部、肝臓、腎臓などの腹部の病変に対して優れた描出能が知られています。

X線による被ばくを気にする方もいるかもしれませんが、健康に悪影響があるのは一般に年間100mSv以上からとされています。CTスキャンでのX線は現代の機器では5mSv以下程度のため、人体には影響がないレベルと言えるでしょう。

全身ドックを受けたほうが良いケース

自身の健康に不安があり、全身くまなく検査してほしい方は全身ドックを受診してみてはいかがでしょうか。特に次のような方に対しておすすめです。

  • 全身の状態をチェックし、自分の健康状態を理解したい方
  • 肥満、高血圧、心疾患、高脂血症、糖尿病など危険因子のある方
  • 両親、兄弟など家系にがんになった人がいる方

全身ドックを受けるメリット

がんや重篤な疾患の早期発見が可能

全身ドックのメリットは、がんや重篤な疾患の早期発見に有効な検査である点です。全身ドックは通常の人間ドックより検査項目が多く、さまざまな角度から体の異常を調べることができます。がんをはじめとした多くの病気は、初期段階では自覚症状がない場合がほとんど。そんな体の異常を早く発見することで早期治療が可能となります。

医療機関にもよりますが、全身のがんを検査するガンドックや脳を調べる脳ドックなどの検査が付いていたり、オプションで選んだりすることもできます。検査項目が多くなればなるほど負担は大きいですが、全身を一度詳しく調べてみることは今後の安心につながるでしょう。

病気を予防し健康寿命を延ばすことができる

日本人の死因の上位を占めるのは、がんや心筋梗塞、脳卒中などの生活習慣病です。生活習慣病は、偏った食生活や睡眠不足、ストレスなどで発症することが多く、初期の頃は自覚症状がないためいつの間にか病気が進行してしまう危険があります。

全身ドックを受けることで、自分自身の健康状態を正しく把握することが可能に。生活習慣病をはじめとした病気を予防し、健康寿命を延ばすことができるでしょう。老後も元気に楽しく過ごすことにつながります。

ニーズ別おすすめの全身ドック【東京編】

東京都内で、土日も人間ドックを受診できるクリニックを調査!

東京都内で、土日に受診でき、検査が半日以内で受けられるクリニック全4院を対象に、

  • 検査時間
  • 当日中に検査結果がわかるか(医師から結果をもとにした健康指導が受けられるか)
  • 身体的負担の少ない、経鼻の胃カメラが受けられるか

を調査しました。

おすすめクリニック4選

東京人間ドッククリニック
(コース:胃カメラ・胸部CT付き人間ドック)
検査時間
約80分
検査結果
当日
(検査結果説明:あり)
経鼻

公式サイトで詳しい費用を見る

健診会東京メディカルクリニック
(コース:胸腹部)
検査時間
2~3時間
検査結果
2~4週間後(検査結果説明:別日、要予約)
経鼻

公式サイトで詳しい費用を見る

MYメディカルクリニック
(コース:半日人間ドック)
検査時間
2~3時間
検査結果
約1か月後(検査結果説明:別日、要予約)
経鼻

公式サイトで詳しい費用を見る

東京ミッドタウンクリニック
(コース:人間ドック)
検査時間
2~3時間
検査結果
約1か月後
経鼻

公式サイトで詳しい費用を見る

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【人間ドックについて】
人間ドックは、「自覚症状を持たない病気」や「将来的に病気を引き起こす可能性がある身体の異常」を早い段階で発見し、早期治療や予防を行うための総合的な検査です。
【人間ドックの費用】
クリニックで受ける人間ドックに関する検査は保険適用外となり、治療にかかる費用は全額自己負担となります。また、クリニックによってプランや検査数が異なるため費用が変動します。
【人間ドックにかかる期間】
提供しているクリニックや施設により、日帰りドック・1日ドック・2日ドック・1泊ドックなどさまざまです。実施している内容も異なりますので、詳しくは各クリニック・施設にお問い合わせください。
【副作用・リスクについて】
副作用やリスクなども検査方法によって異なりますので、不明点や不安な部分については、クリニックの医師に相談してから検査をご検討いただくことを推奨いたします。

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